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ホルモン低下がEDを招く

イライラが止まらない男性

更年期障害といえば女性の悩みとされていたのはずいぶん昔のこと、今や「男性更年期」も広く認知されつつあり、自分もそうではないかとクリニックで診察を求める人は少なくありません。一般的に女性の更年期は閉経期を挟んだ数年間であるのに対し男性の更年期障害は40代、60代、70代いずれの年代でも発症の可能性があります。期間も女性より長く、つらい思いをすることもあります。

男性更年期はホルモンの低下が原因

男性更年期障害の直接の原因は男性ホルモンであるテストステロンが加齢に伴って低下することです。その症状はさまざまで、大別すると、「性機能関連症状」、「精神・心理症状」、「身体症状」の3つです。性機能関連症状では、性欲の低下やEDを発症します。「精神・心理状態」では、抑うつ感や落胆、不安、疲労感、記憶力や集中力の低下などを発症。「身体症状」では、女性と同じく発汗やほてり、睡眠障害、関節、筋肉関連の症状が出てきます。

男性更年期障害で厄介な点

男性更年期障害で厄介なのは、ある症状が別の症状を助長したり、根本原因である、テストステロンの低下を進行させることです。例えばビジネスマンの間で何かと話題になっているうつ病ですが、その前段症状ともいわれる抑うつ感がEDを招きます。反対にEDが抑うつ感を招くという関係が認められています。また、テストステロンの低下が抑うつ感につながることもわかっています。男性更年期障害が面倒なのは、はじめは抑うつ感を訴えるケースが非常に多いのですが、実はEDも自覚していたということが頻繁にあります。EDは、生命にかかわる病気のサインかもしれず早めの診察を受けることが望ましい病気です。

更年期障害でEDを自覚してから重病の恐れも

EDは単に性機能の衰えにとどまらず、メタボリック・シンドロームの要素である高血糖、高血圧、高脂血症とつながっていることがあります。さらに、メタボであると診断された、人々の国際勃起障害機能スコアを調べた結果、EDとの間に相関関係が認められています。さらに狭心症や心筋梗塞などの心血管疾患を患った男性のうち67%は、EDを自覚していたとの調査結果もあります。調査によると心血管疾患の男性患者のほとんどが全員2~3年前からEDだったと判明しています。このようにEDを自覚しておくと3年ほどの間に心血管疾患が発症する可能性は高いと言わざるをえません。

ED治療にバイアグラやシアリスなどのPDE5阻害剤

ED治療には現在、PDE5阻害剤という薬を使います。PED5阻害剤の働きは、あくまで勃起を阻害するPDE5を分解するものです。性的刺激を強めたり、神経を興奮させるものではありません。加えて、ED抑うつ感、男性ホルモンは互いに影響しあいます。そのため、ED治療薬を飲むと結果的に抑うつ感が緩和され、男性ホルモンが増加する現象を起こすこともあります。仕組みはこうです、まずPDE5阻害剤によってEDが改善、気持ちも晴れて、そうすれば、抑うつ感のせいで低下していた男性ホルモンが回復へ向かうのです。

ED治療薬は通販ではなくクリニックで処方してもらう

ED治療薬には勃起不全以外の症状を改善する働きがあります。しかし、近年ED治療薬の偽物がネットに出回っており、問題になっています。これらネット通販に出回っているED治療薬の大半が偽造品で、手を出してはいけません。ED治療薬を購入するならまず、医師のもとにいき症状を話し薬を処方してもらいましょう。